最終更新日 24/10/23
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【パートナープロップ】パートナー企業を管理して価値を最大化!”PRM”の浸透に尽力する注目スタートアップ

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引用:パートナープロップ公式HP

最近、CRMやBIといったさまざまなビジネスツールが登場していますが、代理店や小売店などのパートナー企業を管理する”PRM”ツールをご存じでしょうか。

PRMとは「Partner Relationship Management」の略で、代理店や小売店などのビジネスパートナーとの関係を長期的に良好に保つための手法です。PRMツールを用いて、パートナー企業の情報を集約・分析することで、パートナーの適切な管理・販売戦略の思案など、売上向上につなげることができます。

このPRMツールを日本に広めようと積極的に事業を展開しているスタートアップが「株式会社パートナープロップ」(以下、パートナープロップ)です。同社は「PartnerProp」というPRMツールを提供しており、すでにマネーフォワードとの取引実績もあります。

創業者兼CEOの井上拓海氏がPIVOTに出演するなど、最近注目を集めるパートナープロップについて紹介していきます。

事業内容:PRMツール「PartnerProp」を提供

PartnerPropの特徴(引用:PR Times)

パートナープロップは、PRMツール「PartnerProp」を開発・提供しており、パートナービジネスに関する情報メディア「PartnerLab」も運営しています。

「PartnerProp」の最大の特徴は、パートナービジネスを成功に導くノウハウが詰め込まれた仕組みです。このツールでは、パートナーの情報を簡単に管理できるうえ、最適なトレーニング講座を設計することで、パートナーを「営業できる状態」に育成できます。

さらに、パートナー企業と共同で利用できるCRM機能も備えており、一緒に案件の進捗管理・販売促進をすることも可能です。また、このように販売状況を把握・分析できるため、パートナー企業の販売改善に向けたアドバイス等も実施できます。

PartnerPropはオーナー企業とパートナー企業との情報共有を円滑にする(引用:PR Times)

CEO井上氏が掲げる「Partner Driven Marketing」

「Partner Driven Marketing」を構成する各プロセス(引用:井上拓海氏のNote)

「Partner Driven Marketing」は、パートナープロップのCEOである井上氏が提唱する新しいマーケティング手法です。この考え方は、パートナービジネスが抱える2つの課題を解決するために、今までのノウハウから導き出されました。

1つ目の課題は、「企業間を跨ぐために、互いの情報が見えず、課題の特定が難しいこと」です。パートナービジネスでは、外部のリソースを活用して協業しますが、情報の可視化が難しく、課題を把握できないことが多くあります。その結果、オーナー企業は効果的な改善策を提案できず、十分なサポートが提供できません。

2つ目の課題は、「パートナーが販売するための動機付けや仕組みが不足していること」です。インセンティブがあっても、売れるかどうかが不透明な新商材は、既存の商材より優先順位が低くなりがちです。また、パートナー企業の営業現場では、新商材に関する研修や販売プロセスが不足しており、積極的に販売を進める動機が不十分です。

Partner Driven Marketingでは、パートナービジネスを「リクルート」「オンボーディング」「アクティベーション」「リテンション」の4つの段階に分け、各段階でKPIを設定します。これにより、進捗や課題を明確にし、各プロセスを効果的に進めることができます。

この新しい考え方について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の動画を確認してください。

資金調達:2024年8月にシードラウンドで2.3億円を調達

パートナープロップは2024年8月にシードラウンドで2.3億円を調達したと発表(引用:PR Times)

パートナープロップは2024年8月21日に、シードラウンドで2.3億円を資金調達したと発表しました。本ラウンドではジェネシア・ベンチャーズをリード投資家として、デライト・ベンチャーズ、三菱UFJキャピタルも参加しています。

同社は世界市場規模8兆円と巨大市場になっているPRM領域を牽引し、日本を代表とするリーディンカンパニーとして企業間の共創を促進する社会の実現を目指すとのこと。

市場規模:PRMの世界市場は2028年に1822億ドルまで成長

引用:Partner Relationship Management Market Report, 2021-2028 | Grand View Research

Grand View Researchによると、PRMの世界市場規模は2020年に548.2億ドルと評価され、2021年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)16.2%で拡大し、2028年には1822億ドルに達する見込みです。

実際にIT業界では、多くの企業が製品やサービスを提供する際、チャネルパートナー方式を採用していますが、パートナーの管理が難しく、PRMツールの需要が高まっています。

このように、パートナー企業との関係構築やチャネル管理コストの削減、既存システムとの連携が市場成長を後押ししています。その一方で、プライバシーやセキュリティの問題が成長を妨げる要因になると予想されています。

日本ではまだ普及が進んでいないPRMの浸透を目指すパートナープロップの事業拡大に期待です。

企業概要

  • 企業名:株式会社パートナープロップ
  • 代表者:代表取締役 CEO 井上拓海
  • 設立:2023年5⽉
  • 所在地:  〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目10−5 渋谷プレイス3F
  • 公式HP:https://partner-prop.com/

まとめ

本記事では、日本へPRMを浸透させるべくサービス展開を行う株式会社パートナープロップについて紹介しました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

株式会社パートナープロップのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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