
株式会社プレカルは、クラウド型レセコンを提供することで薬局の業務効率化とコスト削減を実現。医療情報の一元化を通じて、医療機関との連携を強化し、安全で個別化された医療を提供します。クラウド化によるデータ共有のスムーズ化が、薬局の業務をより効率的にし、患者により良いサービスを提供しています。
株式会社プレカルとは

株式会社プレカル(以下プレカル)は、東京都渋谷区に本社を置き、「誰もが長寿を楽しみ天寿を全うできる社会を実現する」をミッションとしているスタートアップ企業です。
プレカルは医療情報をクラウド化し、薬局と他の医療機関やサービスを繋げることで、オーダーメイド医療を実現しようとしています。現在の医療体制における情報不足を解消し、患者への指導の最適化を目指し、安全性の向上と長寿を楽しめる社会の実現を目指して日々進んでいます。
事業内容
薬局には、病院の処方をチェックしてミスを防ぐ役割がありますが、病院との情報共有不足により指導が限定的になり、患者の服薬状況の悪化や副作用が発生してしまうケースも少なくありません。そこで、プレカルは、薬局を中心に医療機関と情報を共有することで、患者情報の不足を解消し、より適切な指導と安全な医療を提供できるようにしています。これにより、地域医療との連携も強化され、患者ごとに最適な治療が行える体制を整えています。
事業内容①クラウド型プレカルレセコン

・クラウド型レセコンとは
これまで医療機関では院内にサーバを設置し、院内ネットワークでデータを管理する「オンプレミス型」のレセコンが一般的でした。オンプレミス型には、システムが院内で完結するためセキュリティが比較的高い、動作が速いといったメリットがあげられますが、同時に初期費用が高い、システムのアップデートへの対応が面倒、災害時のバックアップ面での不安などがデメリットとして挙げられてきました。
一方「クラウド型レセコン」とは、データの保存や管理を院外のクラウドサーバで行い、インターネット経由でデータを使用する方法のことです。インターネット回線に依存しているため回線が遮断した際には利用できない、タイムラグが発生する可能性があるなどの欠点があげられますが、導入コストが低い、データの保存先が院内にないため、万が一の災害時でもバックアップ対策が容易に行えるなどのメリットも大きく、近年導入数が増えつつあります。
プレカルが提供するレセコンは、後者の「クラウド型」です。「クラウド型プレカルレセコン」の強みは以下のようになっています。
・5年間使用した場合、1/10のコストカット

クラウド型レセコンを導入すると、受付業務が自動化されるため、人員を配置する必要がなくなり、人件費を削減できます。5年間使用した場合、従来と比べて約73%のコストカットが実現します。
・データの共有がスムーズ
クラウド型でデータを管理すると、1つのライセンスで複数のパソコンで同時に使用できるようになります。さらに、レジや薬の監査用タブレット、薬歴管理、分包機など、複数の端末と連携し、効率的に情報を共有する予定です。。
事業内容②処方箋入力代行サービス

プレカルの処方箋入力代行サービスは、薬局最大の事務作業である処方箋入力業務を効率化するサービスです。
薬局の事務員が処方箋入力に割かれている自動受付システムを使い、患者がタブレットで入力した処方箋情報が遠隔で待機しているオンラインスタッフのもとで迅速に入力され、早ければ数分で薬局のタブレットにデータが届きます。また、レセコンへの入力も自動で行われるため、受付から印刷までを無人で行うことができます。これにより薬局スタッフは調剤業務に集中でき、業務の効率化と感染リスク低減を実現します。
〈導入によるメリット〉
- コストカット
入力作業の自動化により、作業時間効率化が可能になり、結果として人件費を従来の3分の1まで抑えることができます - 顧客満足度の増加
これまで単純作業へ費やしていた時間が無くなり、他の業務に集中する環境が整うことで薬局スタッフのパフォーマンスが上がり、顧客の満足度アップにつながります - 入力ミス率の低下
既存の入力方法に比べて正確性が高く、入力ミス率が低下します
資金調達:2024年12月4日、2.3億円を調達

プレカルは、2024年12月4日、第三者割当投資により、DGりそなベンチャーズ1号投資事業有限責任組合、株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング、DBJキャピタル株式会社、ユナイテッド株式会社、みずほキャピタル株式会社、個人投資家を引受先として2.3億円の資金調達を行いました。今回の資金調達により、累計調達額は約6.3億円にまでのぼりました。
プレカルは、クラウド型レセコン「プレカルレセコン」を通じて、薬局業界の情報格差や業務の煩雑さ、薬剤師不足といった課題解決に取り組んでいます。高い業界知見を活かしたサービス設計が評価されていて、業界のDXを牽引し、業務効率化や情報格差の解消に貢献することが期待されています。
今回調達した資金は、エンジニアや営業の採用強化に加え、「プレカルレセコン」の認知度向上を目的としたマーケティング活動に重点的に投資します。これにより、プロダクト開発体制の強化と、薬局業界へのさらなる浸透を加速させる狙いです。
加えて、薬局をハブとした医療機関との情報連携を促進し、「誰もが長寿を楽しみ、天寿を全うできる社会の実現」を目指します。
企業概要
会社名 株式会社プレカル
代表 大須賀 善揮
設立 2019年7月
所在地 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前一丁目10番9号オンデンフラット302号室
事業内容 処方箋自動入力サービス precal、プレカルレセコン
まとめ
本記事では、株式会社プレカル について紹介しました。
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