スマホでのコミュニケーションに新たな風を吹き込んでいるアプリ「Jiffcy」をご存じですか?リアルタイムで文字が消える独自のテキスト通話機能などでZ世代を虜にしています。さまざまなメッセージアプリが既に存在する中で、新たに注目を浴びている「Jiffcy」。LINEやWhatsAppとは一味違う、このアプリが注目される理由を徹底解説します。
Jiffcyとは:若者に人気の次世代チャットアプリ
「Jiffcy」は、株式会社穴熊(以下、穴熊)が提供するコミュニケーションアプリです。
穴熊は、「人類の可能性を開放する」をビジョンとした会社で、2018年に創業して以来、コミュニケーションの可能性を解放することをミッションに事業を展開しています。代表取締役の西村成城(にしむらまさき)は、現在28歳ですが、学生時代から数多くのアプリをリリースしてきた経験があり、今回のJiffcyのヒットはその経験の賜物です。
このユニークなアプリには「リアルタイムトーク機能」が備わっており、声の代わりにテキストで会話する電話のような使い方をすることができます。具体的には、話したい相手を電話のように呼び出し、それに相手が応答したときのみテキストで会話することが可能です。
「今すぐに返事が欲しいのに相手が気づいてくれない」「話したい相手がメッセージに答えてくれない」といったモヤモヤを解消することができます。また、メッセージの通知方法が電話のように緊急性があるものになっているため、相手からの連絡に気づきやすいです。
実際に、利用者は「今、家にいる?」「明日の集合は何時にする?」など、「今」返信が欲しい用件の時や、友人やカップル同士で喧嘩をして腹を割って話し合いたいときに利用しています。また、声を出す必要がないため、電車の中や仕事場などでも利用でき、相手のTPOを気にせず呼び出すことができる点も評価されています。
Jiffcyの使い方
リアルタイムトーク機能を利用する際、まずは話したい相手を電話機能で呼び出します。
その後、相手が応答したらチャットを打ち込みます。自分のデバイスに入力した文字は1文字ごとに相手のデバイスにも表示され、相手が文字を入力している間にも自分のスペースに入力することができます。文字通り「リアルタイム」な会話をすることが可能です。
JiffcyはZ世代の学生や女性から人気
Jiffcyの利用者は上記のグラフの通りです。左のグラフから、利用者のほとんどがZ世代・α世代だということがわかります。右側のグラフからは、女性の利用者の方が多いということがわかると思います。
JiffcyはZ・α世代に人気の機能が複数搭載
SNSが普及している現在の社会で、Z世代やα世代に分類される年代の人たちは、さまざまなツールを使いこなしていると言われます。しかし、そのようなツールが溢れている社会に生まれたからこそ、若者はそれぞれのアプリの差異に敏感です。そんな中でJiffcyは独自の特徴的な機能で人気を獲得しています。
<Jiffcyの人気の機能>
- 連続して会話した日数が表示される
- チャット履歴が残らない
①連続して会話した日数が表示される
毎日テキスト通話をしている相手との間に「ストリーク」という炎のマークが出現し、連続してテキスト通話をした日数が表示されます。
この機能はZ世代に人気のある他のアプリ、たとえばSnapchat やBereal.、Tiktokでも採用されているものです。ストリークがあることによって、仲の良さを目で確認したり、ストリークを切らさないように会話を増やしたりするようになるので、友達や恋人、家族などとの絆を深めることができます。そのため、特に若い友達同士や若いカップルの間で人気になっています。
②チャット履歴が残らない
Jiffcyが人気を集める理由の1つに、「チャット履歴が残らない」という特徴があります。
アプリ内にテキスト通話と通常のテキストチャットの2つがあり、テキスト通話の方は履歴が残りません。そのため、テキスト通話であれば、より気軽に発言することができ、よりプライベートな内容までやり取りすることができます。こうした仕組みは、日常的にスマートフォンでコミュニケーションをとるZ世代に寄り添ったサービスといえるでしょう。
Jiffcy | LINE | Snapchat | ||
---|---|---|---|---|
リアルタイムチャット機能 | 〇 | × | × | × |
履歴が残らない | 〇 | × | × | 〇 |
また、JiffcyはLINEやカカオトークなどの主流なトークアプリと比較して、「リアルタイムで同じ画面を見ながらやり取りできる」「送信されたメッセージがすぐに消える」という独自性があります。同様にSnapchatも、チャットの自動保存が24時間以内で制限される機能や、スクリーンショットが撮られると相手に通知が届く仕組みを備えており、従来のメッセージアプリよりもプライバシーに配慮した設計になっています。
こうした点から、Jiffcyは現代のユーザーのライフスタイルに適した魅力的なサービスとして支持されているのでしょう。
Jiffecyの注意点
アプリを実際に利用するにあたって、注意しなければいけない点があります。
- ①中毒性がある
- ②グループでは使えない
- ③Android版はない
①中毒性がある
テキスト通話機能では、相手がオンライン上にいることが前提となっているので、会話のテンポが早く、他のメッセージアプリと比べるとやめどきがわからなくなってしまう可能性があるかもしれません。
②グループでは使えない
サービス提供開始当初、グループでのチャット機能はなく、途中で追加されたりもしたようですがバグが多いなどの課題も多く残り、2024年12月23日現在、最新のアップデートではグループ機能は廃止されているようです。
③Android版はない
2024年12月23日現在、JIffcyはAndroidのデバイスでは使用できません。家族や友人にAndroidユーザーが多い場合は少し不便かもしれません。今後の登場に期待しましょう。
市場規模:メッセージアプリ市場は2032年に約600億ドルまで成長
世界におけるインスタントメッセージアプリは、年々需要が高まっていて、世界中で数十億人が利用する主要なコミュニケーション手段となっています。世界での市場規模は、2023年には264憶6000万米ドルになっていて、2032年までに589億1000万米ドルに達すると予測されています。
近年ではプライベートだけではなくビジネスシーンでもインスタントメッセージアプリを導入するケースが多くなっているため、これからも市場は拡大していく見込みです。
企業概要
- 会社名 株式会社 穴熊
- 住所 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目10-5 渋谷プレイス3階
- 代表取締役 西村成城
- 取締役 小嶋佳那恵
- 社外取締役 福島星哉
- 設立年月日 2018年1月26日
- 資本金 7181万円
まとめ
本記事では、穴熊が開発しているJiffcyという次世代コミュニケーションアプリについて紹介しました。この記事を読んで気になった方は、是非Jiffcyをダウンロードして次世代のコミュニケーションを体験してみてください!
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