Ouraは、2013年にフィンランドで設立されたヘルステクノロジー企業です。睡眠とパフォーマンスを追跡・向上させるウェアラブルリングを開発・製造しています。このリングは、睡眠段階、心拍数、身体活動などをモニターするリング状のウェアラブル端末です。
本記事では、Ouraの事業内容等について、紹介していきたいと思います。
事業内容:ウェアラブルリングとは
Ouraの主力製品であるOuraリングは、ユーザーの睡眠や身体活動を追跡し、健康状態に関する個別のデータを取ることができます。アプリを通じて、ユーザーは自分の体をよりよく理解できます。
ビジネスモデル
Ouraは、製品の一括購入・月額サブスクリプションサービスの2つがあります。
製品としては主に2種類あります。
- Heritage (299ドル): Ouraの第3世代スマートリングで、2021年10月にリリース。
- Horizon (349ドル):デザインが一新された第3世代スマートリングで、2022年10月にリリース。
Oura Membership:月額サブスクリプションサービス
Oura Membershipは月額5.99ドルのオプション月額サブスクリプションで、健康関連の追加機能が利用できます。これはOuraの継続的な収入源となっており、2021年10月の第3世代Oura Ringの発売時に導入されました。
さらに、OuraはOura for Businessというで、企業に従業員やパートナー向けのサービスも展開しています。NASCARやWNBAなどの企業とパートナーシップを結んでいます。
Oura リングのメリット
Oura リングには、装着感・健康データのトラッキング・スマート連携の3点で強みがあります。
- 装着感:
- 指輪型のため、既存の腕時計と併用できる。
- コンパクトで軽量なチタン製。
- 健康データの詳細なトラッキング:
- 心拍、心拍変動、血中酸素飽和度(SpO2)を自動で記録。
- 睡眠や運動量などの健康データを詳細に分析し、アドバイスを提供。
- スマート連携:
- Appleの「ヘルスケア」アプリと連携可能。
- 徒歩やサイクリングなどのアクティビティを自動で検知。
市場規模:健康意識の高まりから右肩上がり
ウェアラブル・フィットネステクノロジー市場の世界市場規模は2022年に613億ドルとされています。さらに、2026年には1,861億ドルに達すると予測されており、年平均成長率は12.9%となっています。
この成長の背景には、消費者の健康意識の高まりや、ウェアラブル技術の進歩があります。Ouraの市場も、睡眠追跡アプリ・デバイスの認知度向上と主流化により後押しされています。
資金調達:総額で約150万ドル以上
Ouraは、これまでに多くの著名な投資家から資金を調達しており、総額で約154.8万ドルを調達しています。
OuraはシリーズCラウンドで、Lifeline Ventures・Forerunner Ventures・Temasek・The Chernin Group・JAZZ Venture Partners・MSD Capitalなどから資金調達を行いました。
会社沿革:起業の経緯〜将来展望まで
Ouraの創業者たちは、個人の健康管理を革新するために、Ouraを2013年に設立しました。
彼らは、ユーザーが自分の体を理解し、健康を維持するためのツールとして、使いやすく正確なデバイスの開発を目指しました。このビジョンが実を結び、現在のOURAリングが誕生しました。
2015年に初めての製品の販売を開始しました。
2018年には、世界三大デザイン賞の一つであるRed Dot Awardを受賞し、その後も製品の改良を続けて、
2020年には、Time誌の「100 Best Inventions」に選ばれ、その革新的なデザインと機能性が評価されました。
今後 Ouraは、将来的にさらに多くの健康データを提供し、ユーザーの健康を総合的にサポートすることを目指しています。新たな技術や機能の追加により、製品の精度と利便性を向上させ、より広範な市場への浸透を図っています。特に、フィットネスやメンタルヘルスの分野での拡大が期待されています。
会社概要
会社名:Oura
設立:2013年
拠点:フィンランド
合計資金調達額:$148M