【Sally】累計プレイ数100万突破のマダミスアプリ「ウズ」の運営

株式会社Sally(以下、Sally)は、マダミス(マーダーミステリー)アプリ「ウズ」を運営するスタートアップです。

「ウズ」のプレイ回数は累計100万回を突破し、ユーザーあたりの平均通話時間は週6.8時間に達しています。

本記事では、同社の事業内容・市場規模・資金調達等について詳しく説明していきます。

マダミスとは

(引用:https://immersivelab.jp/murdermystery)

マダミス(マーダーミステリー)とは、自らが物語の登場人物となって事件の真相を探る推理ゲームです。

マダミスは、中国での流行を皮切りに日本でも盛り上がりを見せています。

プレイヤーの中には事件の「犯人」がおり、「犯人」役のプレイヤーは自分が捕まらないように秘密を守ったり、嘘をついたりします。

「犯人」役ではないプレイヤーは、事件の真相を探るために他のプレイヤーに質問します。

議論が終わったら最後に全員で投票して犯人を特定します。

詳しくはこちら

マダミスとは? – スマホひとつで手軽にできるマダミスアプリ[ウズ]

市場規模:中国のマダミス市場は2025年に約1兆円へ

iiMedia Consultingによる「2022-2023年中国剧本杀行业发展现状及消费行为调研分析报告」によると、2021年の中国のマダミス市場は約3400億円(170億2000万元)でした。

同市場は2025年までに約9900億円(448.1億元)に達すると予測されており、日本でも50以上の専門店がオープンし、出版社やテレビ局が参入するなど、急速に市場が成長しています。

マダミスは、性質上一度しか遊ぶことができず、ゲーム内容のネタバレができないため、口コミで広めづらいのも特徴です。

そのため、プレイしたことがある人はマダミスの魅力を理解している一方、マダミスを認知していないか、プレイしたことがない層に届けることは今後の課題と言えます。

中国のマダミスが成長した要因となっているのが、バラエティ番組『スター大探偵』の影響だと言われています。

同番組では人気の俳優たちがマダミスをプレイし、その面白さから中国国内で人気が爆発しました。

そのため、日本でもテレビ番組等で多くの視聴者にマダミスのプロモーションを行うことが今後必要になっていくと予想されます。

マダミス通話アプリ「ウズ」

(引用:https://www.uzu-app.com/)

「ウズ」は、スマホ一つで世界中のユーザーとマダミスを遊ぶ事ができる通話アプリです。

ウズオリジナル作品や無料で遊べる名作を含めた550作品以上を収録しており、ゲームの進行もアプリ側が行うため、手軽にマダミスを遊ぶことができます。

ウズの特徴

(引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000051734.html)

特徴1:スマホ1つで楽しめる

ウズには、初心者でもアプリがゲーム進行をしてくれる、アプリ内で通話ができるなど、マダミスに必要な機能が全て揃っています。

そのためスマホ一つで全国のプレイヤーやフレンドと一緒にマダミスを楽しむことができます。

特徴2:ゲームマスター不要

シナリオの進行や指示などを行うゲームマスターの役割をアプリが担うため、ゲームマスターをしてくれる人を探す必要はありません。

特徴3:メンバー募集がアプリ内で完結

ウズでは誰かが作成したイベントに参加することも、自分が遊びたいシナリオを選んでイベントを作成することも可能です。

特徴4:550以上の作品数

ウズでは、2024年5月現在550以上のマダミス作品を収録しており、限定シナリオや人気シナリオで遊ぶことができます。

新作シナリオが毎週公開されるため、いつプレイしても新しいシナリオで遊ぶこともできます。

スマホ1つでマダミスを楽しもう! マダミス通話アプリ「ウズ」特集 / マダミス.jp

創業ストーリー

(引用:https://www.wantedly.com/companies/sallyinc/post_articles/406292)

ここでは、Wantedlyに掲載された平石氏のインタビューから、Sallyの創業経緯を紹介していきます。

創業と初期事業

Sallyが設立されたのは2018年8月のことで、当時はまだマーダーミステリーが日本で広まる前でした。設立から約2年後の2020年にマーダーミステリーアプリ「ウズ」が誕生しました。それまでは、全く異なる事業を展開する小さなスタートアップとして活動していました。

創業者 平石の背景と動機

平石氏は高校生の頃から文化祭のようなイベントで複数の人とプロジェクトを実行することに興味を持ち、社会に価値を残す活動をしたいと考えていました。大学在学中にはPOLというスタートアップでインターンを経験し、大企業との取引や資金調達などの場面に立ち会い、起業への意欲を高めました。その後、COMPASSやライフイズテックなどのスタートアップでもインターンを経験し、自身で会社を創ることを決意しました。

初期ビジネスと方向転換

設立当初、平石氏はtoB向けのSaaSビジネスを展開していましたが、社会人経験が少ない自分がその事業に意義を感じることが難しくなり、toC向けのビジネスへ転換することにしました。その過程で出会ったのがマーダーミステリーでした。

共同創業者 茶屋氏の参加

茶屋氏は創業後1年半ほど経ってSallyにジョインしました。学生時代に平石氏と知り合い、ビジネスへの前のめりな姿勢に共感し、一緒に何かをしたいと思うようになりました。茶屋氏も高校時代から起業に興味があり、エンジニアとしてスタートアップのインターンを経験しました。Sallyに参加してからは、toC向けのプロダクトを複数開発し、その一つであるオンライン飲み会ツール「wh.im」内で掲載できるゲームのアイデアを探しているときにマーダーミステリーを見つけました。

マーダーミステリーとの出会いと成功

こうして、平石氏と茶屋氏の努力の結果、Sallyはマーダーミステリーアプリ「ウズ」を開発し、成功を収めることとなりました。

「ゲームのマダミス」ではなく「マダミス」という文化を創る。中国で人気沸騰の体験型エンターテインメントが描く新たな世界 | 株式会社Sally

沿革

Sallyは2018年8月に、代表の平石英太郎氏によって設立され、これまでマダミスの渦に世界を巻き込むことを目標に事業を展開してきました。

2021年4月には、現在の主力サービスであるマダミス通話アプリ「ウズ」をリリースし、現在では同アプリのプレイ回数は累計100万回を突破しました。

2024年7月には、プレシリーズAラウンドで資金調達を実施し、累計調達額は2.4億円に到達するなど、事業を拡大中です。

資金調達:プレシリーズAラウンドの資金調達を実施し、累計調達額は2.4億円

(引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000059942.html)

Sallyは、2024年7月にプレシリーズAラウンドにおいて新規投資家および既存投資家からの資金調達を完了しました。

これにより同社の累計資金調達額は2.4億円となりました。

今後は「ウズ」のプラットフォームの強化や、オフライン展開の拡大、IPの創出を目指していきます。

累計プレイ数100万突破のマダミスアプリ「ウズ」のSally、プレシリーズAの資金調達を実施。累計調達額は2.4億円

将来展望

Sallyは今後、主に以下の3つの取り組みを行う予定です。

  • 「ウズ」プラットフォームの強化
    • クリエイター支援の拡充
    • 質の高いコンテンツへの投資
    • プロダクト機能の更なる改善
    • 中国・韓国を中心とした海外展開の加速
  • オフライン展開の拡大
    • 専門店の運営
    • 施設や場所との連携強化
    • インバウンド向けコンテンツの開発
  • IP化の推進
    • オリジナルマダミスを原作としたIPの創出

累計プレイ数100万突破のマダミスアプリ「ウズ」のSally、プレシリーズAの資金調達を実施。累計調達額は2.4億円

会社概要

会社名:株式会社Sally

所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目26−17 野村ビル307

設立年月日:2018年8月27日

代表:平石 英太郎

HP:https://sally-inc.jp/

まとめ

本記事では、マダミスアプリ「ウズ」の運営を行う株式会社Sallyについて紹介してきました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

Sallyのように、エンタメコンテンツを扱う企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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