Sensi.AIは、音声 AI テクノロジーを使用した、世界初の高齢者向けの在宅仮想ケアサービス「Sensi」を提供しています。
Sensiは、患者とその家族をサポートする音声ベースのモニターであり、患者に起りうる問題を検出し、予防することができます。
今回は、そんなSensi.AIが提供するSensiの詳細や、企業沿革、創業ストーリー、資金調達などについて紹介していきます。
【Sensi】音声モニターでプライバシーを守った在宅ケアを実現
Sensiは、アメリカの介護業界をリードする企業にも導入されており、さまざまな在宅介護のシーンで役立っています。
Sensiには、精度の高いオーディオ技術が搭載されており、音声から患者の状況を読み取ることができます。 患者の状況に合わせて、起こりうる問題の予測や警告を介護者に通知することで、ホームケアの満足度を上げることが可能です。
また、転倒検知や痛みの症状対応などの基本的な機能の他にも、広範囲の対応をすることができます。 例えば、認知機能低下の兆候、感染症の初期兆候、日常業務の課題、投薬の安全性、さらには尿路感染症の可能性まで特定することが可能です。
Sensiは音声からのシグナルを総合的に捉え、患者が安心して暮らせる環境づくりに貢献しています。
【Sensiの特徴】
①音声のみのモニター:カメラがないため、シャワーや個室などのプライベートな状況でもユーザーは安心して利用することができます。
②完全自動化システム:Sensiは完全に自動化されたツールであり、人による操作が必要ありません。
③繋ぐげばすぐに使える:Sensiは既存のハードウェアと互換性があり、あたらな設備や設定などの追加コストがかかりません。
【導入することで得られるメリット】
①提供サービスの質の向上:介護スタッフのパフォーマンスを最適化しながら、365日24時間体制のセーフティネットサービスとして、患者を支えます。
②介護者の定着率向上:リアルタイムのパフォーマンスをデータ化することができ、従業員への適切な報酬やサポートを与えることができ、従業員の継続的な満足度を確保できます。
企業沿革
2019年:イスラエルにてRomi Gubes、Nevo Elmalem、Alon Brenerの3人によって設立されました。同年に、イスラエルイノベーション庁からの資金提供を受けました。
2022年:イスラエルに支社を残したまま、本社をテキサス州オースティンに移転します。
2024年:シリーズB資金調達で3100万ドルを調達し、累計資金調達額が5300万ドルを超えます。
創業ストーリー
CEOを務めるグベスは、娘の保育園で虐待が起きているのを発見しました。
このことをきっかけに、子どもや弱い立場の人々を守るためのサービスを提供したいと考え、会社を設立し、システム開発をスタートしました。
その後、高齢者介護に焦点を当てるようになりました。
家庭にカメラを設置することに抵抗を感じる人々のハードルを下げるため、音声AIシステムを開発することとなり、現在のサービスが誕生することとなります。
累計5300万ドルを超える資金調達を実施
2019年:Homeward Venturesとイスラエルイノベーション庁から15万ドルを調達。
2021年:Flint CapitalとHomeward Venturesから350万ドルのシード資金を調達。同年にシリーズAにて非公開で資金を調達。
2022年:Almeda Venturesと他8人の投資家から1400万ドルを調達。
2024年:Entrée Capital と他5人の投資家からシリーズB資金調達で3100万ドルを調達。
現時点でSensi.Aiは、累計5300万ドル以上の資金調達を実現しています。
(https://www.crunchbase.com/organization/clanz-technologies/company_overview/overview_timeline)
将来展望:最先端の予測分析を提供
Sensi.Aiは、2023年にビジネス開発の重役として、政治家兼ジャーナリストの David Birnbaum 氏を任命しました。
この任命を通して、在宅介護業界に最先端の予測分析ソリューションを提供するという Sensi.AI の取り組みをさらに強化し、より広いヘルスケア分野に進出しようとする動きを見せています。
今後の市場動向
今回紹介した、Sensiのような高齢者向けテクノロジー:Age Techの市場は年々拡大しています。 Forbesの記事内にある試算によれば、グローバルでのエイジテックの市場規模は毎年21%増のペースで拡大を続け、2025年までに2.7兆米ドルにまでに到達すると予想されています。
また、AARP(世界最大の高齢者によるNPO)によると、 高齢者の 90% が自宅で老後を過ごすことを望んでいます。しかし、MissionCare Collective の調査では、労働力不足により 89% の介護サービス提供事業者が、在宅介護を拒否せざるを得ないことが明らかになっています。
在宅介護をより効率的かつ高品質で行えるSensiの需要は、ますます高まっていくでしょう。
企業情報
会社名 Sensi.AI
代表者 Romi Gubes
本社所在地 Austin、Texas、78737、US
設立年月日 2019年
資本金 3100万ドル
従業員数 85人