最終更新日 25/04/04
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ショートドラマ市場の急成長を牽引するemoleとは?1話3分の映像革命「BUMP」の仕組みに迫る

エンタメ
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(引用:emole公式HP)

1話1〜3分の短尺ドラマが、次世代の映像体験を塗り替えつつあります。その中心にいるのが、ショートドラマ配信アプリ「BUMP」を開発・運営するemole株式会社(以下、emole)です。

従来の広告依存型モデルでは継続的なドラマ制作が困難とされてきたなか、emoleは「クリエイターが創作に専念できる収益還元構造」を確立。リリースからわずか2年で190万ダウンロード、再生数25億回を突破するなど、若年層を中心に圧倒的な支持を集めています。

本記事では、「BUMP」というサービスがどのように設計され、どのような仕組みでコンテンツを制作・提供しているのかについて、詳しく解説します。

事業内容:「BUMP」ショートドラマ市場における革新的プラットフォーム

(引用:BUMP公式HP)

emole株式会社は、「創造で挑戦できる世界へ」をビジョンに掲げ、クリエイターが経済的・精神的に報われる環境の構築を目指しています。その中核を担うのが、1話あたり1〜3分の短尺映像を中心に展開するショートドラマ配信アプリ「BUMP」です。

本アプリの最大の特徴は、作品の収益が明確なロジックに基づいて制作者へ還元される仕組みにあります。経済的に報われる構造を整備することで、クリエイターは安定的に作品づくりへ専念でき、視聴者に対しても高品質なコンテンツを継続的に届けられるという好循環が生まれています。

2022年のリリースから約2年で累計190万ダウンロードを突破し、SNSでの動画再生回数は25億回超に達するなど、特にZ世代の若年層から高い支持を獲得している今注目のサービスです。

サービスの特長:短尺ドラマに特化した新たな視聴体験

「BUMP」は、従来のテレビドラマや映画では実現しづらかった“スキマ時間視聴”に特化したアプリとして開発されました。ラブコメディや復讐劇、ミステリー、青春純愛、アクションなど、幅広いジャンルを取り揃え、1話完結型や連続型で作品を展開しています。

ユーザーは「最初の数話は無料」「一定時間待てば無料」「広告視聴で無料」など、マンガアプリのような視聴スタイルで作品を楽しむことができます。また、SNSとの親和性を意識した設計や、盛り上がりシーンの可視化機能などにより、没入感と共有性を両立した視聴体験が実現されている点も特徴です。

(引用:PR Times)

急成長の背景:制作効率とIP展開の好循環

「BUMP」で配信されるショートドラマは、一般的に30話前後で構成されており、アニメや映画に比べて制作コストを抑えつつ、数ヶ月という短期間でリリース可能です。高い投資効率を実現することで、複数の企画を並行して展開できる体制が整えられています。

さらに、マンガやWebtoonを原作としたドラマ化、またはショートドラマを原作とした電子コミック化といった双方向のIP展開も進んでおり、作品のファン層を複合的に拡大する動きが加速しています。

このような取り組みの結果、2023年にはクリエイターへの累計還元額がわずか11ヶ月で1億円を突破。配信作品数は70本超にのぼり、テレビ局や出版社、スタートアップなど多様な組織が参画しています。

(引用:PR Times)

ビジネスモデル:明確な収益還元設計による共創型エコシステム

(引用:PR Times)

「BUMP」では、作品の制作原価を回収するまでの期間には、課金収入や広告収入からストア手数料を除いた利益の70%をクリエイターに還元し、原価回収後も40%の還元を継続するという明確な報酬設計が導入されています。

従来の動画プラットフォームでは、ドラマという形式の特性上、更新頻度や視聴回数を求められる広告モデルと相性が悪く、クリエイターが継続的に作品を制作するのが困難とされていました。

しかし、BUMPはこの仕組みにより、運営側と制作者が共に作品の成功を追求する“共創型エコシステム”を成立。さらに、将来的には視聴データや制作ノウハウを共有するクリエイター向けコミュニティの構築も計画しており、データ分析に基づいた作品改善やノウハウの水平展開が可能となる見通しです。

emoleはこのようにして、単なるコンテンツ配信プラットフォームにとどまらず、新しいクリエイターエコノミーのスタンダードを築く存在として、独自の価値を提供し続けています。

資金調達:2025年3月シリーズAラウンドで総額8.5億円を調達

(引用:PR Times)

2025年3月28日、emoleはシリーズAラウンドにおいて、総額8.5億円の資金調達を実施したと発表しました。これにより、同社の累計調達額は11.6億円に到達しています。

<本資金調達について>

  • リード投資家:Angel Bridge
  • 既存投資家:千葉道場ファンド、D4V、サムライインキュベート
  • 新規投資家:電通ベンチャーズ、博報堂DYベンチャーズ、セガサミーホールディングス、あおぞら企業投資

調達資金は、ショートドラマ作品の制作体制の拡充やプロダクト改善、組織基盤の強化に活用される予定です。さらに、電通・博報堂・セガサミーとの新たな事業連携を通じて、コンテンツ配信数の増加やジャンルの多様化(例:ショートアニメ)も推進されます。これにより、コンテンツの供給体制は一層強化されるでしょう。

emoleの代表取締役CEOである澤村直道氏は、「創造で挑戦できる世界へ」という創業時からのビジョンを改めて示し、従量課金型ショートドラマ市場が未成熟だった2022年当初から現在までの環境変化に言及しました。市場の認知度が高まり、ショートドラマがテレビや映画の代替ではなく、独立したエンタメジャンルとして捉えられつつあるという実感を述べています。

競争が激化する中、emoleは先行者としての立ち位置を維持しながら、持続可能なクリエイター経済圏の構築を目指しています。今回の資金調達と大手企業との協業は、その実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

市場トレンド:急拡大を続けるショートドラマ市場

(引用:PR Times)

ショートドラマ市場は、映像業界における次世代の成長領域として、着実に注目を集めています。emoleがPR Times上で公表した情報によると、2023年夏を起点にグローバルで同分野の需要が急速に高まり、国内外問わず市場が拡大傾向にあると報告されています。加えて、2024年にYHリサーチが発表した市場調査レポートでは、ショートドラマ市場が2029年には8.7兆円規模に到達するとの予測が示されました。

この成長の背景として、スマートフォンの普及や通信環境の高速化により、短時間で視聴できる映像コンテンツの需要が高まっていることが挙げられるでしょう。特に、移動中やスキマ時間を活用した「スキマ視聴」が若年層を中心に一般化しており、これが短尺コンテンツの普及を後押ししていると考えられます。

海外に目を向ければ、中国や韓国においては、ショートドラマに特化した配信プラットフォームがすでに複数立ち上がっており、商業的な成功を収める事例も見られます。これらの動向は、当該市場が一時的な流行ではなく、持続可能なビジネス領域として確立されつつあることを示唆するものです。

emoleが展開するショートドラマ配信アプリ「BUMP」も、こうした潮流を捉えたサービスの1つといえるでしょう。映像コンテンツの消費スタイルが変化するなかで、同社がこの成長市場においてどのような立ち位置を築いていくのか、今後の動向に注目が集まります。

企業概要

  • 企業名:emole株式会社
  • 代表者:代表取締役社長 澤村 直道
  • 設立:2018年11月15日
  • 所在地: 〒153-0064 東京都目黒区下目黒2丁目23−7 日栄ビル1階
  • 会社HP:https://emole.co.jp/home
  • 「BUMP」アプリダウンロードURL:https://app.adjust.com/12nidiws

まとめ

本記事では、1話あたり1〜3分の短尺映像を中心に展開するショートドラマアプリ「BUMP」を提供するemole株式会社について紹介しました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

emole株式会社のように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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