【Cartken】自動配達ロボットで生活を豊かに

Cartkenとは、Christian Bersch(クリスチャン・バーシュ)氏が、カリフォルニア州オークランドで創業したスタートアップだ。同社は自動配達ロボットを活用したソリューションを提供しており、工場や飲食店など、さまざまな場面で活躍が期待されている。

現在Uber Eats Japan・三菱電機と業務提携を行っており、日本における自律走行ロボットを使用したオンラインデリバリーサービスの提供に挑戦している。

この記事では、ロボットデリバリーに革命をもたらすCartkenの業務内容や、日本での活躍などについて紹介する。

事業内容:自動配達ロボットを活用したソリューションを提供

(引用:https://www.cartken.com/)

Cartkenの事業内容は、自動配達ロボットを活用したソリューションの提供だ。半径3マイル(約4.8キロメートル)以内に食料品や荷物を配達できるラストマイル配送をはじめ、ショッピングモールや工場、倉庫における屋内配送に対応している。

フードデリバリーによる顧客体験の向上だけでなく、工場での部品供給など、マンパワーの大幅な削減を実現できる点が、同サービスの大きな魅力といえる。

Model C:公道走行ができる多用途小型モデル

(引用:https://www.cartken.com/)

三菱電機などが導入している自動配送ロボット「Model C(モデルC)」は、長さ71×幅46×高さ60センチの機体に最大27リットル・20キログラムの荷物を積載することが可能だ。ロボット内部には断熱性のあるスペースが備わっており、配達中でも料理を適切な温度に保つことができる。

また同ロボットはGoogle出身のエンジニアが設計しており、高度なAIモデル・アルゴリズムを活用した物体検知技術や自律走行性能を兼ね備えている。

なお「カメラを通じて取得する映像には個人を特定できないようマスク処理を行う」など、通行人のプライバシーにも配慮しているのも大きな特徴だ。

Model E:大容量かつカスタマイズ可能なモデル

(引用:https://www.cartken.com/)

同社は最大80キログラム積載可能なロボット「Model E(モデルE)」も製品化している。同ロボットはデザインや構成をカスタマイズできるため、「Model C」では対応できない場面で活用されることが期待されている。

日本での活躍:三菱電機・Uber Eats Japanと業務提携

(引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000127691.html)

Cartkenは日本市場への参入に積極的で、現在Uber Eatsや三菱電機とのパートナーシップを通じて、ラストマイルデリバリーの効率化に挑戦している。実際に2024年3月から東京都内の一部地域で、「Model C」を活用したデリバリーサービスを提供中である。

なお同社のロボットは、日本の法律に則るよう、三菱電機が仕様変更に携わっている。具体的には道路交通法が定める遠隔操作型小型車として要件を満たすべく、最高時速5.4kmで歩道等を走行するように修正されている。

Uber Eatsは現在47都道府県を網羅し、加盟店は10万店舗を超えている。東京での先行的な取り組みがうまくいけば、サービス対象エリアを拡大していくため、そのポテンシャルは非常に大きいと言えるだろう。

資金調達:2024年7月に1,000万ドルを追加調達

(引用:https://www.cartken.com/)

Cartkenは、2024年7月に468 Capital主導の投資ラウンドで1,000万ドルの追加調達を実施したと発表した。なお、このラウンドにはMagna International、Shell Ventures、そして三菱電機も参加している。これにより、Cartkenの合計資金調達額は現在まで2,250万ドルになった。

Cartken Announces .5M in Funding for AI-Powered Delivery Robots
Cartken announces .5M in funding led by 468 Capital to advance its AI-based technology for autonomous delivery robots...

デリバリーロボットの世界市場は2030年に4000億円まで拡大

引用:https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=24012&la=ja

富士経済グループによると、デリバリーロボット(屋外)の市場規模は2023年実績で100億円だったが、7年後の2030年には4000億円規模に膨れ上がるとしている。

屋外用ロボットの需要が高まっている理由は、ECの増加や物流業の人手不足だ。2023年には主要メーカーとフードデリバリーサービス事業者・物流会社との提携が進み、先行する米国や中国をはじめとした海外でロボットデリバリーサービスが本格化し需要が高まったそう。今後もECの増加や物流業での人手不足、ロボットデリバリーのサービスエリア拡大を背景に、市場拡大が予想されるだろう。

日本でも試験的なサービスが進められているものの、公道走行の条件を満たす製品や収益を確保できるロボットデリバリーサービスを展開する事業者は限定的なため、当面は緩やかな市場成長になるとみられる。

会社概要

会社名:Cartken

所在地:Oakland CA

従業員数:50名

公式HP:http://www.cartken.com/

まとめ

本記事では、自動配達ロボットを開発するCartkenについて紹介してきた。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介している。

Cartkenのように、IT事業を展開する企業についてもまとめているため、関連記事もご覧いただきたい。

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