【Anthropic】ChatGPTの対抗馬!Amazonが40億ドルを出資する注目の生成AIスタートアップ

引用:https://www.anthropic.com/

生成AIの火付け役となった、OpenAIが開発するChatGPT。2022年11月にリリースされて以降、そのユーザー数は増え続けており、2024年8月29日には週間アクティブユーザー数が2億人に達したことを明らかにしました。

しかし、このように生成AI市場を席巻するOpenAIだが、The Informationによると、実は競合による安価なサービスの影響で法人営業にて苦戦を強いられているそう。この競合の中でも筆頭に挙げられるのが、今回紹介する「Anthropic(アンソロピック)」です。

同社はOpenAIに所属していたものの、そのやり方に異を唱えた人物らによって2021年に立ち上げられました。またAnthropicが最近リリースした最新モデル「Claude 3.5 Sonnet」は、GPT-4oよりも高性能であるにも関わらず料金が安いと注目を集めています。

Amazonが40億ドル、グーグルが追加で20億ドルも巨額出資するAnthropicについて、この記事では紹介していきます。

事業内容:高コストパフォーマンスの生成AIを開発

引用:https://www.linkedin.com/pulse/exploring-anthropic-ai-guide-understanding-using-revolutionary-technology-62jse/

Anthropicの事業内容は生成AIの開発であり、競合のOpenAIと比べて、コストパフォーマンスの高い製品を開発しているが大きな特徴です。またOpenAIのモデルでは対応できない、大量の文章を一度に処理することができるそう。

各社のモデル・料金表(引用:AnthropicOpenAIGoogleの公式HP)

実際に同社の開発する「Claude 2」シリーズは、GPT-4に比べて大幅に安い価格設定にも関わらず、見劣りしないパフォーマンスを発揮したため、企業から高い人気を集めていました。

GPT-4越えの最新モデル「Claude 3.5 Sonnet」を発表

引用:https://www.anthropic.com/news/claude-3-5-sonnet

2024年3月に最新モデル「Claude 3」シリーズを発表しています。ハイエンドモデルである「Claude 3 Opus」はGPT-4、Geminiを凌ぐ性能を発揮し、数学的推論力やエキスパートレベルの知識を評価する学術的ベンチマークでトップスコアを記録しました。

また2024年6月にはミドルモデルである「Claude 3 Sonnet」の発展版として「Claude 3.5 Sonnet」を公開。ハイエンドモデルである「Claude 3 Opus」と比較して、2倍の処理速度を誇り、その精度もやや高まったと発表しました。

Anthropicによれば、年内には「Claude 3.5 Haiku」と「Claude 3.5 Opus」をリリースする予定です。

Amazonの新Alexaに「Claude」が実装予定

引用:https://japan.cnet.com/article/35223406/

ReutersThe Washington Postの報道によると、Amazonは音声アシスタント「Alexa」に、Anthropicの生成AI「Claude」を組み込む予定だそう。

具体的には、AmazonがAlexaの大幅な刷新を計画しており、より高度な生成AI技術を提供する有料プランに組み込まれるのではとのこと。実際にAmazonの広報担当者は、「AmazonはAlexaに多くの異なるテクノロジーを使用している」と述べています。

この計画はまだ進行中で、Alexaの有料プランは10月に導入されるとの見方が強く、月額5~10ドル(約730~1460円)の価格で、現行の無料版Alexaと並行して提供される見込みだという。

Reutersの報道によると、Amazonは独自の技術を使った新しいAlexaの開発を試みたが、プロンプトの理解と回答に時間がかかったらしく、よりうまく機能するClaudeに着目したそうです。

法人向けプラン「Claude Enterprise plan」を発表

引用:https://www.anthropic.com/news/claude-for-enterprise

Anthropicは2024年9月4日に企業向けのプランとして、新たに「Claude Enterprise plan」を発表しました。コンテキストウィンドウは50万トークンと、競合する米OpenAIの「ChatGPT Enterprise」を大きく上回っています。

ユーザー企業は内部データをアップロードすることで、Claude Enterpriseを自社の財務分析などの高度な分析に利用できるそう。具体的には数百のセールス記録や、100ページ以上のドキュメントを数十冊、または中規模のコードベースに相当する量の情報を扱うことが可能とのこと。

またChatGPT Enterpriseと同様に、管理者向けの管理コンソールを備え、SSO(シングルサインオン)や権限管理など、組織としてデータを保護しやすい機能を兼ね備えています。

さらにGitHubとも統合可能であり、エンジニアリングチームがGitHubリポジトリをClaudeと同期することが可能です。そのためコードベースと並行して、新機能を反復したり、問題をデバッグしたり、新しいエンジニアをオンボーディングしたりできます。

企業概要

  • 企業名:Anthropic
  • 代表者:CEO Dario Amodei
  • 設立:2021年
  • 所在地: アメリカ合衆国、カリフォルニア州サンフランシスコ
  • 公式HP:https://www.anthropic.com/

まとめ

本記事では、コストパフォーマンスの高い生成AIを開発するAnthropicについて紹介しました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

Anthropicのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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