最終更新日 24/10/04
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【MamaWell】パーソナル助産師×ヘルスデータ活用で妊婦をサポート!注目のフェムテックスタートアップ

ITヘルスケア
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引用:MamaWell公式HP

厚生労働省の発表によると、妊婦の3人に1人が切迫早産と診断され、妊婦の5人に1人が帝王切開や妊娠うつ、妊娠糖尿病などの妊娠合併症を経験していることが明らかになっています。また、女性の社会進出が進む中で、妊娠や出産により不本意な形で離職を余儀なくされる女性も増えているのが現状です。

このような背景から、妊婦の健康を守り、妊活から出産までのプロセスをサポートすることがますます重要になっています。こうした課題に取り組んでいるのが、「女性がより健やかで快適に暮らせる社会を実現する」というビジョンを掲げる「株式会社MamaWell」(以下、MamaWell)です。

千葉大学初となる学生スタートアップ企業であるMamaWellは、妊娠中の女性に特化したデジタルヘルスケアプラットフォームを提供し、妊娠・育児期の女性に対して、パーソナル助産師による包括的な健康管理サービスを行っています。

2024年6月に資金調達を成功させるなど、今注目のMamaWellについてくわしく紹介していきます。

事業内容:パーソナル助産師がデータをもとに妊娠生活を支援

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000116438.html

MamaWellは、パーソナル助産師がデータをもとに支援してくれる、妊娠・育児期の女性に向けた伴走型サービス「MamaWell」を展開しています。

このサービスでは、無料レンタルのウェアラブル端末を身に着け、日常の心拍数や活動量などのバイタルデータをリアルタイムで収集。妊娠中の健康状態が自動でモニタリングされるため、アプリに入力した情報なども参考に、専属のパーソナル助産師が運動量や健康に関するアドバイスをしてくれます。

「Mamawell」の特徴(引用:PR Times)

妊娠合併症や妊娠中の不快症状の予防には、適度な運動が有効です。そのため、専属の担当助産師が健康データをもとに、適切な活動量を達成するための分単位の詳細な運動など、生活改善の支援を行ってくれます。

また妊娠・出産に関連する教育資料を提供してくれたり、LINEから24時間相談できたりと、「MamaWell」は妊娠中の女性がとにかく安心できるサービスになっています。

なお利用料金は月額制であり、トライアル価格など利用状況によって異なるとのこと。詳細を知りたい方は、公式HPにアクセスして、ページ下部からお問合せください。

企業・健康保険組合にもサービスを展開

MamaWellは従業員の就業を支えるため法人にもおすすめ(引用:MamaWell公式HP)

MamaWellは、事業会社・健康保険組合向けにもサービスを展開しています。

助産師が社員へパーソナル支援を行ってくれたり、データに基づいて健康状態をレポートしてくれたりと、社員が働きやすい環境づくりを支援してくれるのが最大の魅力です。

妊娠・出産・育児でキャリアを諦める社員を減らせるため、離職率の低下や企業全体の生産性向上などが期待できます。

資金調達:2024年6月にVC・銀行から獲得

引用:MamaWell公式HP

MamaWellは2024年6月に、ANRI株式会社を引受先とするJ-KISS型新株予約権による資金調達、および千葉銀行からデットファイナンスでの資金調達を実施したことを発表しました。資金調達額については明らかにされていません。

今回調達した資金は、MamaWellサービスのシステム開発・営業体制の構築などに使用する予定とのこと。「妊娠・育児期の女性を徹底的に支援する社会」の実現を目指す、MamaWellの今後の活躍に期待です。

市場規模:フェムテック市場は2023年に約750億円まで成長

フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場規模推移(引用:矢野経済研究所)

株式会社矢野経済研究所によると、2022年のフェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場は、前年と比べて107.8%成長し、695億円に達しました。この成長は、2020年の市場規模が前年比103.5%だったことに比べると、2021年以降の市場拡大の勢いが一段と加速していることを示しています。

さらに、2023年の市場規模は前年比107.0%増の743億9100万円に達すると予測されており、フェムケア&フェムテック市場の成長は今後も続くでしょう。

市場の成長を後押しする要因の1つとして、女性の健康に特化したナショナルセンターの開設があります。2023年8月、政府は2024年度中に女性の健康に特化した国立高度専門医療研究センターを開設する方針を決定しました。このセンターは、国内での研究データの共有や成果の活用に加えて、女性一人ひとりに向けた正しい情報提供の面でも重要な役割を果たすことが期待されています。

国内フェムテックプレイヤーが続々登場

2023年最新版国内フェムテックプレイヤーマップ(引用:Note|Femtech Community Japan)

フェムテック業界全体の成長をさらに促進する動きとして、一般社団法人Femtech Community Japanが「2023年最新版国内フェムテックプレイヤーマップ」を公開し、業界内のネットワーク形成が進んでいます。

たとえば、ファミワン(famione)は妊活や不妊治療をいつでも手軽に専門家に相談できるサービスを展開しており、住友生命から資金調達を受けるなど、大きく注目を集めています。

このように、さまざまな企業や団体が登場するフェムケア&フェムテック市場は、今後も成長していく分野といえるでしょう。

企業概要

  • 企業名:株式会社MamaWell
  • 代表者:代表取締役/関まりか
  • 設立:2022年8月8日
  • 所在地: 〒305-0031 茨城県つくば市吾妻2丁目5番地1
  • 公式HP:https://mamawell.jp/

まとめ

本記事では、パーソナル助産師がデータをもとに支援してくれる、妊娠・育児期の女性に向けた伴走型サービス「Mamawell」を展開する株式会社MamaWellについて紹介しました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

株式会社MamaWellのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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