
近年、円安の進行により留学費用が高騰しており、海外留学を諦めざるを得ない学生が増加しています。
年間の海外留学コストは平均200〜500万円と言われるなか、貸与型奨学金が一般的な日本では、返済不要の奨学金の平均支給額は年間約30万円です。
このような問題を解決するための留学特化の返済不要奨学金サービスを提供しているのが、株式会社RyuLogです。
本記事では、同社の事業内容、資金調達等について詳しく説明していきます。あなたの会社にも役立つヒントが見つかるかもしれません。
給付型奨学金は全体の約20%
日本学生支援機構(JASSO)の2023年度の業務実績によると、奨学金事業の規模は以下のとおりです:
- 貸与奨学金:約9147億円
- 第一種奨学金(無利子):約2949億円
- 第二種奨学金(有利子):約6198億円
- 給付奨学金:約2532億円
これらを合計すると、奨学金の総額は約1兆1679億円となります。
割合でみると、給付型奨学金は全体の約20%に過ぎず、依然として貸与奨学金が主流であることがわかります。
このような状況から、今後は株式会社RyuLogの運営する「スカラーシップパートナーズ」のような給付型奨学金プラットフォームの整備が期待されています。
学生が将来の返済を心配することなく、自身の学びや成長に集中できる環境づくりが重要な課題です。
事業内容:留学特化の奨学金プラットフォーム「スカラーシップパートナーズ」

スカラシップパートナーズは日本から世界に挑戦したい学生と、未来のリーダーを育成したい企業を繋ぐ、留学特化の返済不要の奨学金マッチングプラットフォームです。
グローバル人材育成に積極的な民間企業とタッグを組み、民間企業資金を活用した奨学金資金によるスカラシップ・プログラムを多数提供します。
また、留学後のサポートも充実しており、企業インターンシップや留学後の就活・キャリア支援までをワンストップで提供します。
特徴1:返済不要の給付型奨学金
留学の費用負担を軽減し、学びに集中できる環境を作ります。
短期留学や海外ボランティアにも対応できるスカラシップで、円安の費用負担増に迅速に対応します。
特徴2:簡単に奨学金の応募が可能
留学前も留学中も忙しい学生の奨学金応募と選考の工数を削減します。
また、すでに海外留学中であっても応募ができるスカラシップも存在します。
【応募のステップ】
- 応募プロフィールを登録 留学に対する思いや行きたい国、目的を記入します
- 自分に合う奨学金を見つけて応募 留学計画に合う条件の奨学金を見つけて応募します
- 選考後、スカラシップパートナーが決定 応募から最短3ヶ月で決定しますl。
特徴3:グローバルリーダーを育成したい企業との出会い
グローバルリーダー育成を重視する多くの企業が続々参画予定です。
このような仕組みにより、RyuLogは世界に挑戦する留学志望生と、未来のグローバル人材育成を積極的に応援・採用したい企業をマッチングする出会いの場・コミュニティを作ります。
創業ストーリー

株式会社RyuLogの代表である平良氏は、沖縄工業高等専門学校で学び、在学中に「トビタテ!留学JAPAN」プログラムの2期生としてシンガポールへの留学を経験しました。この経験が彼女の人生観と将来の事業構想に大きな影響を与え、日本の学生の留学支援という使命感を抱くきっかけとなりました。卒業後、最初に手掛けたのは留学イベントの開催で、約1年間この活動を続けるうちに留学支援を自身のライフワークとして続けていきたいという強い思いを抱くようになりました。
その結果、2021年6月に東京都渋谷区恵比寿で株式会社RyuLogを設立し、代表取締役CEOに就任。「誰もが海を超え 世界へ挑める時代を創造する」をミッションに掲げ、留学支援事業や新卒紹介事業を展開しています。
資金調達:シードラウンドの累計調達額は約6000万円

株式会社RyuLogは、2025年2月に第三者割当増資にて、3500万円の資金調達を達成しました。
第三者割当増資の引受先は独立系ベンチャーキャピタルANRI、Headlineの一員としてアジアを中心にグローバルな投資活動を行うHeadline Asia、エンジェル投資家2名。
これにより、シードラウンドの累計資金調達額は約6000万円となります。
今回調達した資金は、以下の目的で活用していきます。
- 留学奨学金プラットフォームの機能強化と拡大
- マーケティング活動の強化
- 人材採用と組織体制の強化
参考:PRTIMES
会社概要
会社名:株式会社RyuLog
所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-7-2
設立:2021年6月
代表:平良美奈子
まとめ
本記事では、留学特化の奨学金プラットフォーム「スカラシップパートナーズ」を提供する株式会社RyuLogについて紹介してきました。
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