最終更新日 24/07/30
国内スタートアップ

【お菓子メーカー発】社内ベンチャー3選

まとめ記事・個別記事社内スタートアップ食品
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今回は大手お菓子メーカー3社の、明治、カルビー、森永発の新規事業に絞って紹介していきます。 以下の、社内でそれぞれ新規事業として立ち上げられたサービスをまとめたのでご覧ください。

  • 【FRESH CHEESE STUDIO】株式会社明治
  • 【Body Granola】カルビー株式会社
  • 【みるくのえん】森永製菓株式会社

【FRESH CHEESE STUDIO】株式会社明治

(引用元:https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0531_01/

この章で紹介する「FRESH CHEESE STUDIO」は、株式会社明治の社内新規事業創発プログラムから生ました。
FRESH CHEESE STUDIOは、できたての乳製品の魅力を伝えるために、2024年5月から実証実験が始まった新サービスとなっています。

今回は、そんなFRESH CHEESE STUDIOが提供するサービスや、沿革、明治の社内起業制度についても紹介していきます。

【FRESH CHEESE STUDIO】全国の飲食店で提供できる「できたての十勝チーズ」

(引用元:https://www.freshcheesestudio.com/

FRESH CHEESE STUDIOは、「できたて、しあわせ」のメッセージのもとに、できたての乳製品の魅力を伝える新ブランドです。

FRESH CHEESE STUDIOは、全国各地の人々が、北海道十勝のミルクを使用したフレッシュチーズのおいしさを「できたて体験」とともに楽しむことを可能にします。

この「できたて体験」をお客さまに届ける足がかりとなるのが、これから紹介する2つのサービスです。

【十勝カリアータ】

(引用元:https://www.freshcheesestudio.com/cagliata/

FRESH CHEESE STUDIOは、「レストランやバーなどの飲食店で、できたてのチーズを手作りしたい」という思いに応えて、「十勝カリアータ」を提供しています。
カリアータとは、カードともいわれる固まり始めた乳のことです。このカリアータを使うことで、レンジや湯煎で、水を加えることなくチーズを作ることが可能になります。
十勝カリアータは、十勝産の乳原料を急速冷凍することで、ミルク本来のおいしさがそのまま閉じ込められています。

十勝カリアータを使うことで、飲食店の「今までにないチーズメニューを開発したい」「できたてチーズで新しいお客様へリーチしたい」「チーズ料理のバリエーションを増やしたい」「お客様と一緒にチーズづくりのワークショップをしたい」などのさまざまなニーズに応えることが可能です。

【レストラン×移動販売】

(引用元:https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024053101400?image=1

FRESH CHEESE STUDIOは、できたてのおいしさを伝えるために、レストランやキッチンカーでのフレッシュチーズの提供を行う予定です。

現在は実証段階ですが、第一弾の実証店舗として「食への感度が高いエリア」として軽井沢の「離山サロン」で6~7月の期間限定レストランが開かれました。そこでは、フレッシュチーズを使ったメニューを提供しており、その後、旧軽井沢エリアで「移動式チーズ工房」(キッチンカー)での販売も計画しています。

沿革:都内での本格展開に向けて、事業準備中

(引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC312FO0R30C24A5000000/https://www.freshcheesestudio.com/

FRESH CHEESE STUDIOは、2024年4月から、インスタグラムでの広告を開始後、同年5月に実証実験として軽井沢に店舗をオープンしました。

現在は、2024年秋後の東京都内での本格展開に向けての準備が進められています。

国産生乳の持つ魅力を存分に引き出し、広く発信する活動を通じて、酪農業界ならびに日本の食産業の発展に貢献することを目指しているそうです。

【mBD】明治の新規事業創発

(引用元:https://www.meiji.com/innovation/open_innovation/https://www.talent-book.jp/meiji/stories/52235

FRESH CHEESE STUDIOは、このmBDから生まれました。mBDとは、meiji Business Developmentの略で、社内公募メンバーによって課題解決型の事業創出を目指すプログラムです。 多様な人材がイノベーションや新規事業に関するアイデアを創発・事業構想化して、実際に事業を立ち上げることを目標としています。

mBDでは、書類選考の後、オンラインでのグループディスカッションと面接を経て最終的なメンバーが決まります。その後はメンバーとともに、新規事業の発表に向けて、数か月かけて準備をしていきます。プログラムの集大成として、社長を含めた経営陣を前に、事業計画を発表し、事業化の可否が決まります。

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【Body Granola】株式会社カルビー

(引用元:https://bodygranola.jp/lp?u=body-granola_lp_03

この章で紹介するのは、カルビーが手掛ける新規事業「Body Granola」です。

Body Granolaは、個人の腸内環境を検査し、腸内環境に適したグラノーラを定期購買するサービスです。カルビーが成長戦略で掲げる「食と健康」領域の新たなビジネスモデルとして確立され、事業を拡大しています。

今回は、そんなBody Granolaについてや、沿革、カルビーの新規事業開発についても紹介していきます。

【Body Granola】カラダの声を聞いてつくる、あなたにぴったりのグラノーラ

(引用元:https://bodygranola.jp/lp?gad_source=1&gclid=Cj0KCQjw0_WyBhDMARIsAL1Vz8uXnyoDbG4U9oa2nHCWGi1j3z15iRyUvAyBdRgfCCBjcFN6qKo_vLAaAoKKEALw_wcB&u=body-granola_lp_03_form_skip&utm_campaign=shimei&utm_content=none&utm_medium=cpc&utm_source=google

Body Granolaは、「カラダの声を聞いてつくる、あなたにぴったりのグラノーラ」をコンセプトに、一人ひとりの食事やライフスタイルに合わせたサービスを提供しています。
今回は、Body Granolaの2つのサービスについて紹介していきます。

グラノーラの定期便【Body Granola】

(引用元:https://www.calbee.co.jp/newsrelease/230425.php

「Body Granola」は、自分の腸内フローラを調べて、好きなプレバイオティクス(腸内細菌のエサとなる食品成分)を選んでグラノーラを作れるサービスを提供しています。

WEBサイトで腸内フローラ検査キットを注文することができ、検査結果を参考にプレバイオティクスを選んだ後、一人ひとりに合わせたグラノーラが定期的に届きます。

腸内環境研究で国内最先端をいくメタジェン社と、国内最多の腸内フローラ検査を手がけるサイキンソー社との協力で、個々の腸内細菌に最適なグラノーラの提供が可能となっているサービスです。

【パーソナルオンライン食事コーチングサービス】

(引用元:https://www.calbee.co.jp/newsrelease/240425.phphttps://www.calbee.co.jp/newsrelease/240425.php

パーソナルオンライン食事コーチングサービスは、医師監修のもと、管理栄養士とマンツーマンで食事のコーチングを行うサービスです。
一人ひとりのライフスタイルに寄り添った食生活の見直し方や、それぞれの腸内フローラに合う食材や調理方法のアドバイスなどを行っています。食事撮影などの事前準備が不要で1回30分、手軽で充実したサービスを受けることができます。

Body Granolaを開始し、お客様のお声を聴く中でBody Granolaを始めるきっかけや食事の悩みは人それぞれであることがわかりました。 Body Granolaは、お客様一人ひとりの悩みに寄り添い、食習慣のパートナーのような存在になりたいという想いからBody Granola会員向けに「パーソナルオンライン食事コーチングサービス」を開始しました。

沿革:一人ひとりの腸内環境に合わせた事業を拡大中

(引用元:https://www.calbee.co.jp/newsrelease/230425.phphttps://www.calbee.co.jp/newsrelease/240425.php

カルビーは長期ビジョン、新たな食領域を成長の軸として確立する「NEXT Calbee&Beyond」の実現に向けて模索する中で、メタジェン社と出会いました。
2020年夏にメタジェン社と「個々人の腸内環境に着目した事業創出の考え方」に共感したことをきっかけに、2021年春から本格的に共同研究を開始します。

2023年には、Body Granolaのサービス提供をスタートし、2024年にはBody Granolaの1周年記念と同時に、新たに「パーソナルオンライン食事コーチングサービス」の提供を開始しました。

カルビーの新規事業開発

(引用元:https://www.calbee.co.jp/recruit/newarea/

現在、カルビーグループでは、注力すべき新規領域として「アグリビジネス」と「食と健康」を定め、成長事業として将来性を模索しているところです。

アグリビジネスでは、カルビーがこれまで培ってきた「ばれいしょ」の専門性を活かした、「自然素材プラットフォーム事業」の可能性を探っています。ばれいしょで培ったネットワークを、商品企画や開発、調達、生産、物流などの点で活かしていくそうです。

食と健康では、健康志向を背景に注目の高まる「健やかなライフスタイル」に貢献する新たなビジネスモデルとして、総合的な食のソリューションを提供できるプラットフォームの構築を進めています。 「Body Granola 」も、この「食と健康」のプラットフォームの一部として、カルビーが注力している分野です。

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【みるくのえん】森永製菓株式会社

(引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000432.000037194.html

この章で紹介するのは、森永乳業が手掛ける新規事業「酪農マルシェ みるくのえん」です。

みるくのえんは、「サステナブルな酪農乳業界の実現」を目指し、酪農家が6次産業化の取り組みで加工・販売しているこだわりの商品(ヨーグルトやチーズなど)を集め、移動販売車である「酪農マルシェ みるくのえん」で販売代行する新規事業です。

今回は、そんなみるくのえんの取り組みや、沿革、森永の新規事業開発プログラム「Mori “NEW”」についても紹介していきます。

【みるくのえん】酪農家のこだわり商品を販売代行

(引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000432.000037194.htmlhttps://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2023/0519/

酪農マルシェ みるくのえんは、酪農家が加工・販売しているこだわりの商品を集め、販売代行する新規事業です。 移動販売車での商品販売や、パティシエとのコラボ、マーケティングなどさまざまな取り組みを行っています。

ここで、そんな「酪農マルシェ みるくのえん」の名前に込められている、思いを3つ紹介します。

  1. 酪農マルシェ :さまざまな牧場の商品を集め、その日その時で出会える商品が変わる、お客さまに一期一会の楽しみを提供する場にしたい。
  2. みるくの『縁』 :生乳によって結びつく、生産者(酪農家)から販売者(森永乳業)、購入者(生活者)の縁を、生み出す場にしたい。
  3. みるくの『円』 :上記の縁を発展させ、生乳を中心とする円が広がる場にしたい。

このような思いをもとに、みるくのえんは活動しています。

次に、みるくのえんの取り組みの中でも森永乳業が長年にわたる研究・開発・販売で培った知見が活かされている活動について紹介していきます。

(引用元:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2023/0519/

①味マッピング
森永乳業の風味の専門家が、同じ種類の乳製品について牧場毎の味の違いを視覚化する手法

②POPの例
経験豊富な商品開発担当者や有資格者が商品のおすすめポイントをコメントしたPOPの作成

6次産業化に取り組む酪農家のなかには、販路の確保など、さまざまな課題を抱えている方々が多いですが、このような森永の活動が酪農家を支えています。

沿革:社内新規事業創出プログラム初の事業化へ

(引用元:https://news.nissyoku.co.jp/news/ozawa20231214043637649https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2023/0519/

みるくのえんは、2022年に森永の社内新規事業創出プログラム「Mori “NEW”」に採択され、プログラム初の事業化がされました。
2023年5月には、三井不動産グループとタッグを組み、移動販売店舗の立ち上げと販売をスタートしました。三井不動産の移動商業プラットフォーム「&MIKKE!」の販売車で、都内7か所にて出店を行います。
同年12月には、牧場とパティシエを結ぶイベントを行い、乳の価値を表現しました。イベントでは、東京都大田区のノミガワスイーツと千葉県館山市の須藤牧場とをつなぎ、パティシエに向けた酪農体験を実施しました。

これらの活動を通して、酪農の魅力を生活者や次世代に伝える取り組みを行っています。

【Mori“NEW”】森永の新規事業開発プログラム

(引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000432.000037194.htmlhttps://tomoruba.eiicon.net/articles/4023

森永では「Mori“NEW”」という、グループ全体での新規事業創出プログラムを開催しています。
森永が掲げている「非連続成長」というコンセプトのもと、新規事業戦略、オープンイノベーション戦略の実行を行っています。

「Mori“NEW”」ができたきっかけは、2022年4月「非連続的成長推進室」を経営企画部内に発足させたことです。同年7月より、プログラムがスタートし、新規事業アイデアを公募が始まりました。

初めての試みにもかかわらず、社内から141件もの応募が寄せられ、書類選考を6チームが通過。
その後、約1カ月間かけてユーザーヒアリングなどを行い、顧客と課題の解像度を上げていきながら、10月には経営層・社内協力部門・外部専門家(メンター)を迎えてアイデアのブラッシュアップを行う「MoriNew2022 BUSINESS BUILD」と題した2日間のイベントを開催。最終プレゼンテーションの結果、3件の事業案が採択、1件が継続検討となった。

https://tomoruba.eiicon.net/articles/4023

今後、さらなる社内ベンチャーの登場や事業拡大で盛り上がりを見せていくのではないでしょうか。

まとめ

今回は、以下3つのお菓子メーカー発の社内ベンチャーを紹介してきました。

New Venture Voiceでは、これらの事業ごとに、さらに詳しい記事を紹介しているので、上記のリンクからご覧ください。

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