株式会社YLAB STUDIOS(以下、YLAB STUDIOS)は、韓国大手webtoon*スタジオである株式会社YLABの日本法人である。
同社は「CREATIVE FIRST.」を掲げ、YLABのノウハウを活用したwebtoon ·漫画コンテンツの制作を中心に事業を展開。今後は事業の多角化を通じてYLABのグローバル化の実現を目指す。
※webtoon(ウェブトゥーン)は韓国発の縦読みデジタルマンガのこと。
会社沿革:webtoonの力を活かしたコンテンツで事業を拡大中
YLAB STUDIOSは、「webtoon」のグローバル進出をリードしてきた株式会社YLABの日本法人として、ユン・イナン(尹仁完)氏によって2022年3月に設立された。
2023年4月には、webtoonと漫画雑誌を同時連載するオリジナル漫画『スーパーストリング -異世界見聞録-』(原作:尹仁完、作画:Boichi)が連載を開始。
この漫画は7言語でのグローバル連載を行っており、2023年10月には単行本の2巻が発売された。
2023年12月には、コンテンツのグローバル展開をより推進させる目的で、ローカライズ事業を担当していた株式会社YLAB EARTHを完全子会社化した。
同月にはバンダイからの15億円の資金調達も達成した。今後は調達した資金でオリジナルコンテンツ制作の体制を強化していく。
2024年1月には『スーパーストリング -異世界見聞録-』の単行本3巻の発売を開始するなど、オリジナルコンテンツを拡大中である。
事業内容:「webtoon×漫画雑誌」のオリジナル漫画をグローバルに展開
YLAB STUDIOSは、YLABのノウハウを活用したwebtoon・漫画コンテンツの制作を行なっており、『スーパーストリング -異世界見聞録-』をwebtoonと漫画雑誌で同時連載を行なっている。
『スーパーストリング -異世界見聞録-』
『スーパーストリング -異世界見聞録-』は、YLAB STUDIOSが連載するオリジナル漫画である。
原作はYLAB創設者のユン・イナン(尹仁完)、作画はBoichが担当。
スーパーストリングとは、YLABが独自に作り上げた世界観のうちの一つで、世界の滅亡に対抗するために次元を超えて集まったヒーローたちの物語である。
『スーパーストリング -異世界見聞録-』は、webtoonと漫画雑誌を同時連載を行う。
スマホをスクロールしながら読む、フルカラー縦読み漫画のwebtoonと、従来のように見開きの紙媒体で、モノクロの横読み漫画を同時に連載している。
『スーパーストリング -異世界見聞録-』は、2023年4月から「週刊少年サンデー」にて連載を開始し、同年6月からは「LINEマンガ」にて連載をスタートした。
その後、WEBTOON Worldwide Service *を通じて、英語や中国語、フランス語を含めた7言語での連載が始まった。
※ WEBTOON Worldwide Serviceは、「LINEマンガ」も所属する、電子コミックのグローバルプラットフォーム連合体である。
資金調達:2023年12月にバンダイから15億円の資金調達を実施
YLAB STUDIOSは過去に3度資金調達を達成しており、累計調達額は19.1億円。
2023年12月には、バンダイを引受先とする第三者割当増資により15億円の資金調達を実施するとともに、戦略的な業務提携を締結した。YLAB ATUDIOSは、調達した資金でオリジナルコンテンツ制作の体制を強化し、グローバル漫画・webtoon市場の成長に貢献していく。
市場規模:電子コミック市場は2027年度には8000億円に
株式会社インプレスの『電子書籍ビジネス調査報告書2023』によると、2022年度の電子書籍市場規模は6026億円と推計され、2021年度の5510億円から516億円(9.4%)増加した。
今後、2027年度には8000億円の市場に成長すると予測される。
将来展望:グローバルwebtoon市場をリードする存在に
YLAB STUDIOSは、今後は漫画・webtoonコンテンツのグローバル流通及び映像化・商品化を推進し、総合漫画コンテンツ企業として成長することを目指している。
また、独自のクリエイター育成事業により、日本をはじめ全世界のクリエイターを育成し、グローバル漫画市場の発展に貢献していく。